星兎
今年自分に課している”星または月がタイトルに入っている本を読む”。
この課題図書の6月は『星兎』
この本は出版元が倒産による絶版本で、なかなか手に入らない本。
出版社 : パロル舎
発売日 : 1999/6/1
内容:話の内容自体はそこまでびっくりするような内容ではない。
少年が等身大のうさぎと出会い、少しの時間を一緒に過ごし、別れる。
あらすじだけ書くと誰しもがどこかで読んだことのあるような話だが、
とってもよかった。寮美智子さんは童話作家としてデビューしたのもあって、
本を読んでいるととっても綺麗な世界を想像できる。
絵本を読んでいるかのような文章が本当に素敵。
余談だが、この本でうさぎの大きさを等身大のうさぎというのが出てくる。
等身大とは人の身丈という意味を知らずに、うさぎの等身大かぁ手のひらサイズ
かな。とか思ってました。うさぎがドーナツ店で、少年と向かい合って座るシー
ンまできて、あれ?なんか変やな。と思い。そこまで来て初めて「等身大 意
味」でググりました。人の身丈の大きさって出た時、うさぎでか!!ってなりま
した。
この本で一番好きなシーンは、ドーナツを食べた後、おごってあげるといううさ
ぎ。でも、お金は持っていなくて、ソーダの王冠で払おうとするところです。
それでは払えないと言われた後、うさぎは「どうしてきれいなだけじゃダメな
の、この世界では」というセリフです。
大人すぎて、そんなきれいなセリフですら、ダメなんだよ綺麗なだけじゃ。と諭
してしまいそうになります。笑
こんなファンタジーにリアル持ち込む嫌な人間になりそうでした。