『オリオンの上』 有島希音・作 中村至宏・絵
今年決めた読書縛り、毎月タイトルに星または月が入っている本を読む。
2月に読んだ星系縛りの本。
オリオン座のイラストが背表紙にもあり、今月の縛りをクリアしました。
出版社 : 文研出版
発売日 : 2021/6/25
あらすじ:中学1年生の少女麻由子は、北海道北西部の町で両親と妹と暮らしている。所属する吹奏楽部で、コンクールに向け練習に励む毎日だ。そんなある日、父が同級生朋也の母と不倫関係にあることを知る。ショックを受ける麻由子に、母の言葉が追いうちをかける。「あんたができなかったら、結婚なんかしなかったのに」。
生きる意味を見いだせず、思い悩む麻由子だったが……。美しくも厳しい自然を背景に、多感な少女の心の成長を描く。
この本はヤングアダルトなので、
とてもサラッと読めるものだった。
私はお笑いが好きなのだが、コント師が言ってたのだが、
コント中ボケなどと関係ないところに違和感を感じさせないことはとても重要だ。
例えば死に際のコントをしている際に眼鏡をかけている等、見ている側がそこに引っ掛かったらダメだという。
この本のキーとなるのは、表紙にも描かれている座礁した船だ。
座礁してずっと放置されているというのだ。
そんなことあるのかと引っかかったまま読み終わった。
そして感想を書く今 「座礁船 放置」で検索するところからはじめた。
結果、あった。しかもまあまああった。
誠に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
今回一番感想を言いたいのは、サヒメ語だ。
サヒメ語とは、吹奏楽部顧問の宮永沙姫(みやながさき)の下の名前を
主人公がさきではなく、さひめと読み、彼女が話す言葉をサヒメ語としている。
主人公はサヒメ語が理解出来ていない。
例えば曲の練習中に曲のイメージとして、
宮永沙姫が「ひとりじゃない。みんなで立ち向かうの。手を、つないでっ」という。
主人公の麻由子は本当に手を繋ぐのかと思って、演奏中のクラリネットを口から離した。
すごく微笑ましい、いいエピソード。
私にこのことが起こったら、関西人だから、めっちゃネタにして話そう。
理解ができないことを話す人って時々いる。
というか、きっと私もそう。
私もめい語とか言われているのだろうか。
そして理解できなかった元職場の人の言葉も、●●語と思えたらよかった。
違う言語と仮定できたら、もうそれは異文化間コミュニケーションだ。
例え同じ日本語でもそうやって考えられれば、今後楽になるかもしれない。